5期の書類選考結果が発表され、いよいよ2次選考の面接に向けて皆さん準備を重ねられていることと思います。
多くの方が2次選考の体験談やコツを書かれていることと思いますが、一般的にプレゼンが苦手・コミュ障といわれる理系学生に向けて準備のポイントをお伝えします。
面接概要
個人面接(約10分)→GW(約1時間)→懇親会という流れです。
個人面接は協賛企業・団体から来られているスタッフとの面接です。会場内は簡易な仕切りのブース形式になっており、そこでのお話することになります。面接官の出向元や職務内容について直接伺うことは出来ませんが、自分の場合は話の内容から老舗企業の人事の方だと思われました。質問された内容はシンプルなもので、応募の動機・計画の内容と妥当性・なぜその分野が重要なのか・将来の進路等。僕の場合は途中から留学計画を離れて、日本の医療制度の現状と、予防医学の推進に関して企業が果たすべき役割についての話題になりました。
GWでは応募コースごとにグループ分けされていました。なので、当日は早めに会場入りして、同じ時間帯の同じ応募コースの候補生を探して友達になっておくと、GWでも同じグループになる確率が高いので、GWをスムーズに進められる可能性がUPします。まずはグループ内で各自の留学計画のプレゼンテーションを行い(4分/人)、その後お互いに質疑応答となります。続いて、グループで留学に関するお題を出されて、それについて話し合い、面接官に発表するという課題が出されます。プレゼンテーションの形式は自由ですが、自分も含めて多くの人は、A3のスケッチブックにパワポのスライドを印刷したものを貼り付けて発表していました。
これらの選考が終わると、懇親会が用意されています。食事などの準備はありませんが、2次選考に残っている候補生とお話出来る良い機会となりましたので、参加をオススメします。
面接準備にとりかかる前にすること
なぜ留学したいのかを今一度考えなおしてみましょう。どういう経験をして、何を考えて、留学の計画を作ったのか。そして留学をすることによって、帰国後にどのような人生を歩んでいきたいのか。
過去の経験→留学の目的→帰国後の展望
という流れが自分自身で分からないようでは、お金を出資して下さる方々を説得出来るわけがありません。そして、これらの流れを理解するだけでなく、それぞれの要素の整合性が高まるように留学計画をブラッシュアップする必要があると思います。計画ありきで考えるのではなく、「想い」や「経験」といったものを考慮した物語性のある計画を目指して見て下さい。もちろん、この物語というものは弾力性に富んだもので、経験や思考を重ねる毎に変わっていくと思いますが、とりあえずは面接に向けて「現時点での物語」を固定化することが重要だと思います。この作業をしっかりと行うことで、準備もスムーズに進むことでしょう。
面接準備のコツ
①とにかく分かりやすくシンプルに伝える
理系学生の強みは留学目的がハッキリとしているケースが多いことです。学問の特性上、自分の専門を早くから確立する傾向にありますし、カタチに見えるものが多いので他人の興味を引くのも難しくありません。一方で、ロジックの正確性や自分の分野の細かいところにこだわってしまって、相手に想いを上手く伝えられないという人も多いと思います。(少なくとも僕はそうでした。) 普段の研究生活では厳密なロジックを組み立てたり、研究の内容を細部まで伝えることが多いので、そういったクセがついてしまっていることを自覚して、素人相手にも分かるようなプレゼンをしましょう。目安は高校生でも分かるプレゼンテーションです。細部より全体像を伝える。そのためにはシンプルで誰にでも理解できるようにというのが鉄則です。従って、面接の練習をするときには、専門が異なる友人や、社会人の方に協力を依頼するのがベストだと考えます。
②実現可能性・計画の妥当性を伝える
実現可能性を伝えるにはLetterを留学先から貰ったり、留学に向けての準備が適切に行われていることをアピールする必要があります。また、計画の妥当性という観点では、なりたい自分を描くために必要な要素が留学計画に含まれているいることを伝えましょう。自分の場合には、留学期間が2ヶ月と短いことに関してかなり追求されましたが、「医学部のカリキュラムとして2ヶ月以上の留学が難しいこと」「2ヶ月でも十分に結果が出せるだけの技術と研究経験を持っていること」の2点を伝えることで留学計画の妥当性を面接官にアピールしました。
③熱意を伝える
熱意を伝えるためには、先ほど挙げた「物語」をアツく語る必要があります。
僕の場合は「ある事件をきっかけに医療崩壊を身近に感じたこと」→「医療問題の本質は需要供給バランスの歪みにあり、患者を適切に減らすことが必須」→「解決策として予防医学の推進が必須と思ったこと」→「でも日本では予防医学に携わる人材育成が活発でないこと」等を医療費推定のデータ等を見せながら面接官に語りかけました。
本気でやりたいことをストーリー性をもって伝えれば、面接官も少なからず心を動かされることと思います。こういった小さな感動が採用に繋がると信じています。奇をてらったり、無理に目立つ必要はありません。あなたにしか語ることの出来ない「あなた自身の物語」で面接官を感動させて下さい。
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