どうやって留学先をみつけましたか?という質問を最近良く頂きます。
医学部からの留学(臨床実習・研究)での留学先の探し方についてまとめてみました。
参考までにどうぞ!!
①大学の提携校に留学する。
タイのタマサート大学での臨床実習では、交換留学制度を利用させて頂きました。大学の提携校への留学制度を利用することのメリットとしては、サポートが手厚いことが挙げられます。まず、金銭的な面ですが、提携校への留学であるため現地での授業料・登録料が免除されていますし、寮についても優先的に手配してもらうことが可能です。さらには、僕の大学では実習の際に必要となる各種保険についても後援会から補助を出して下さるなど、金銭的な面ではかなり手厚いサポートをしていただいていると思っています。また、ビザの手続きに必要な書類の取り寄せや、ローテーションする診療科の調整なども大学が窓口となって行って下さるので非常に助けられています。そして単位の取り扱いについても、予め取り決めがありますので、単位認定が非常に楽というメリットもあります。
一方で提携校に留学することのデメリットは、必ずしも希望通りの内容になるとは限らないことです。留学先についても提携校の中から選ぶことになります。その留学先の得意分野と自分の興味が完全に合致するとは限りません。また学内の選考が行われることもあり、希望しても推薦を受けられないことがあります。
②コネで探す。
知り合いの先生等のコネを頼りに留学先を手配するのも1つの方法です。コネを使うと先生同士の信頼関係が構築されていますので、留学先のボスの人間性や研究の質などについては安心できるというメリットがあります。しかし、紹介して下さった先生の顔に泥を塗らないように色々と気を遣わないといけないという側面も有り、心理的な負担は大きくなってしまうでしょう。また、自分が他国のラボに推薦するだけの価値がある人間だと、知り合いの先生に思ってもらう必要があるので、普段から良好な関係を築いておく必要があります。当たり前のことではありますが、日本人の先生のコネのある研究室には多くの日本人が在籍しているような印象があります。生活面や研究面で、様々な相談がしやすいというメリットはありますが、日本人が多すぎて留学ならではの経験をする機会が失われてしまうというデメリットもあります。
③体当たりで探す。
アメリカの公衆衛生大学院でお世話になる研究室はこの方法で探しました。
具体的には、
論文を大量に読むor有名大学のHPを片っ端から読んで面白そうな研究をしている先生を探す→メールでひたすらアピールを続ける→条件について交渉→見事受け入れ決定!
という流れです。
僕は6ヶ所の研究室にアプローチして返事をくれたのが3ヶ所。最終合意にまで至ったのが1ヶ所でした。まぁ、素性もわからぬ異国の人を受け入れるのですから簡単なはずがありません。どうせなかなか見つからないので複数の研究室にアプローチするのが正解です。綺麗なCV(履歴書)と「〇〇という雑誌に載ってたあなたのこの研究のこういうところに興味があって、自分ならこういうことが出来ます」という熱意ある現実的な提案をすればどこかの研究室には拾ってもらえるはずです。
この方法で探すことのデメリットは、とにかく労力と時間がかかることです。また、面識のない先生にアプローチする場合には、ボスの人柄や研究室の雰囲気についても全く分からない状態なので、そういった面でのリスクは覚悟しておいた方が良いでしょう。しかし一方で、こういった交渉をまとめたり、自分でアピールして仕事を得るという経験は、研究者として今後生きていくために必要な能力だと思うので、いい経験になったと僕自身は思っています。また、自分で作ったコネクションなので、誰の顔色も気にせずのびのびと研究できるのがメリットですかね。
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